ある種の処理宝石について


処理を施した宝石があることは私のブログや、HPに情報開示しております。
しかし、放射線処理を施した宝石{ブルートパーズやレッド・トルマリン(ルーベライト)、殆どのクオーツ(水晶)等}の宝飾品を身に付けていて被曝する事がありうるのかという疑問について。

GIAの仲間に聞きました。
『放射線処理を語る前に、放射能と放射線の違いをはっきりと認識して置かなければなりません。
* 放射能=放射線を発する能力を持っている物質(ウランとかプルトニュウム等)又は、能力。
* 放射線=その物質から発せられるもの:α(アルファ線):β(ベーター)線:中性子線:陽子線:重粒子線:電子線:γ(ガンマー)線:X線。
この中で、宝石類の照射に用いられるのは、:中性子線=(ブルー・トパーズやブルーダイヤモンド等):電子線=(各種ファンシーカラー・ダイヤモンド等):γ(ガンマー)線=(真珠や水晶系等)です。
電子線は、テレビの画面からも放出されていて、人体には殆んど無害です。
よって、電子線処理の宝石は、その半減期(ある一定の時間で放射線の残留量が半分になる期間)を待たずに出荷されます。
中性子処理された石は、放射線残留量が無害化するまで(数ヶ月)寝かせられます(半減期を何回か繰り返し、無害化する)。無害化とは、私達の生活環境下に存在する宇宙放射線の量と同じか、それ以下の量のことです。過去において、ある大手鑑別機関が一定期間、そこに持ち込まれた膨大な数の宝石をガイガーカウンターで一つ一つチェックしてみたところ、全て安全な物ばかりだったと言われています。
また、γ(ガンマー)線は、ジャガイモやモヤシの発芽を遅らせるために、日常的に使用されています。
以上の理由で現在AGL(宝石鑑別団体協議会)では、万が一残留放射能のある宝石があった場合、鑑別書を発行しないという規定があります。従って可能性がある場合はチェックを行っています。
中性子線やγ(ガンマー)線は、放射線の中でも比較的弱い方で、無害化する期間も短く(数ヶ月)、一般のユーザーが身につける頃には、残留放射線が殆んどゼロになっていいます。』という回答でした。

鑑別機関に務めているGIAの仲間から『現在日本に入っている宝石で人体に影響がある処理石はありません。20年以上、毎日何百個とブルートパーズなどの放射線処理宝石を鑑別していますが、宝石で被曝したという人のはなしを聞いた事がありません。もしその様な事があったら仕事としてやっていけない。』と言っています。

全国宝石学協会の北脇氏がインターネット上で「人工着色によって色は改変されても、宝石自体が放射化(安定核種の原子核を高エネルギーの中性子、陽子、重陽子、α粒子などの核粒子あるいはγ線で衝撃すると、核反応が起こり、放射性核種が生成される。これを放射化という。)し、それが一般市場に流通することは通常ありえない。」と「放射能を帯びた宝石」という中で書かれています。

食品の放射線照射処理を持ち出して食品にも放射線照射をしているから安全だと、宝石の放射線照射処理を正当化することは、フェア-な行為ではないと思いますが参考までにお読みください。

我々の生活日常品にも、放射性物質が使われている事をご存知ですか。日用品への放射性同位元素の利用をお読みになるとお分りに成ります。

「放射線と健康を考える会」のHPを読むと無用な心配は無くなると思います。
それに、もし人体に影響が出るような放射線を出す宝石が大量に流通していたら、それは違法行為に成ります。
安心して身に着けていただいて大丈夫です。

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