オーナーズ・アイ一覧

3月2日東京出張、旧友と会う


有楽町の東京国際フォーラムでの会議出席の為、一昨日の2日(水)に東京へ日帰りで出張しました。会議は17:00に終り、アメリカにいた時の友達と東京駅で18:30に会う約束をしていたので、それまでの時間銀座の晴海道りから4丁目を「銀ぶら」(死語でしょうか)をしました。
ディオール、エルメス、コーチ、シャネル、ティファニー、ルイ・ヴィトンなどの海外ブランドのビルが軒を並べてたっています。これは、バブルの頃に日本の企業がNYのロックフェラービルを買取った時にアメリカ人が感じたであろう感覚と一緒で、海外ブランドに日本は乗っ取られる!という危機感を持ってしまうのは私だけでしょうか。

友達とは、18:30に東京駅の「銀の鈴」で待ち合わせて、駅前の居酒屋で20:20まで旧交を温めました。GIA(米国宝石学会)の時の友達は、仕事関係でよく会うのですが、ウエスト・ロスアンジェルスのELS英会話学校に通っていた頃、宝石とは関係無い多くの人と出会いがありました。しかし、1973年から32年間も付き合いが続いているのは5人にも満たないのです。
どうしてこうも長く付き合いが続いているのか話をしたのですが、「誠実、嘘をつかない、ハッタリを言わない、思いやりがある、自己中心的でない等、人としての基本的な心構えがあるからだろうね」という結論でした。

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宝石は腐らないか


時々コメントを戴いている仁醒 さんが「宝石は腐らないか」というタイトルでブログに 書いています。

先日、ジュエリーのリフォームで秋田市からカップルが御来店下さいました。
その方たちのお話を致しましょう。
リフォームは、プラチナのダイヤのリング2点と同じくペンダント1点で今流行りのスリーストーンのペンダントに加工する依頼でした。
もう一点は真珠のリングとシングルカットの小さなダイヤが9個付いたリングで、今お持ちのイヤリングと同じデザインでペンダントに加工する依頼でした。
以上の2点は簡単にお話が進んだのですが、お母様がお婆様に買っていただいたWGのアクアマリーンのリングのリフォームで、ペンダントにするか、リングにするか悩まれておりました。
そのリングは、かなり使い込んで裏にべったりと白く汚れがついた40年ぐらい前のデザインなので、クリーニングをして差し上げたら、アクアマリーンの石が見違えるように鮮やかなブルーの色に成りました。
40年程前には、とても斬新でモダンなデザインリングだったのでしょうが、指に着けると20mm位高さがあって今のデザインとは違っています。
私が、「懐かしいデザインなのでレトロ調で、かえってこのまま親指とか中指にすると素敵だと思いますよ、お友達にどうしたのと聞かれたら、指輪のストーリーをお話したら会話に花が咲くと思います。またリフォームはいつでも出来ますが、このデザインはもう作れませんからね。」とお話しました。
お二人は、喜んでお帰りに成りました。

ジュエリーの価値には、耐久消費財と違って、変わらない使用する価値(Value in Use)があります。
今回は、リフォームして使用することと、物語を受け継いでいく二つの事に出会いました。
いつまでも、ジュエリーと一緒に思い出を大事に大事にして頂きたいと思います。


過ぎたるは猶お及ばざるがごとし


先週、財務プランニングの当社担当のOさんが見えた時、『社長がHPを更新しているのですか?』と聞きますので『専門の制作会社にお願いしていますけれど、オーナーズノートは勿論私が更新しています。』と言うと『よく時間がありますね。』と彼。
その言葉を聞いた私は、『机でブログを書いている時間があったら、営業活動をしたらどうですか。』と経理の専門家が言っているように思えたのです。それは、多分ブログに夢中に成っている自分自身を無意識の中で見つめていたのかもしれません。その反省の為か、毎日のようにブログを書いて更新していた間隔が暗示に掛かったように開いてきました。しかしその反面、意識してお客様と会う機会を多くとるようにしました。

昨夜、食事の席で彼と会ったので、『Oさんに良くブログをやっている時間がありますね、と忠告されたのが、いい薬になって売上も上がっていますよ。』と感謝の意味をこめてお話したら、『そんなこと言ってませんよ!』と言われてしまいました。多分彼は、『忙しいのに良く時間を作って更新していますね』と感心して言ったのでしょう。しかし、私は忠告と受け取って、かえって仕事の面でプラスに向いたのかなと思います。

ところで、私にとってブログを書くことは、物事を色々な角度からみて表現が出来るので、観察力と思考力の鍛錬?。それと気分転換が出来る時間なので、時間をつくってこれからも続けていくつもりです。


コルト バントライン スペシャル .45(モデルガン)


写真の「コルト バントライン スペシャル .45」は、1881年保安官ワイアットアープがOK牧場(ガッツ石松ではありません)の決闘で使用したといわれているピストルです。

このモデルガンが私の手元にある理由をお話しましょう。
高校3年の時、始めて射撃競技と言うものを教えていただき、東北工業大学に射撃部を設立した時の初代コーチをしていただいたSさんが一昨年入院されました。お見舞いに伺ったとき、子供のように誇らしげに『郁雄、「コルト バントライン スペシャル .45」欲しくてや、買ってんだけど病院に置いておけないから家にあるんだ。送るから見てみろ、いいぞ。』といわれるので、『退院しましたら一緒にみましょう。』と約束して帰ってきました。しかし、その約束も叶わず昨年2月24日59歳の若さで亡くなってしまいました。
「コルト バントライン スペシャル .45」を一緒に見てみたかったと思いましたが、その事は、ご家族にもお話しませんでした。ところが、昨年の6月、弟さんご夫妻から「コルト バントライン スペシャル .45」を形見に頂戴いたしました。
Sさんは、私に見せたかったんだろうな、『郁雄、どうだ凄いだろ。』と言いたかったんだろうな、と思ったら涙が出てきてしまいました。プレートにSさんの名前を刻んだ特製のケースを作り、壁に飾ってSさんを偲んでいます。

宝飾品のリフォームで形見のお品をお持ちになって、価格を聞かれる人がおられます。私は、その方との思い出を大切にされる事にこそ価値があるとお話しします。

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ホームドクターとホームジュエラー


先週から喉の痛みが治らないので親の代からお世話になっている医療法人漆山医院へ3年ぶり(風邪も引かなかったので)に行ってきました。
我が家のホームドクター漆山昌伸先生(写真)は、宮城県厚生病院、宮城社会保険病院で勤務され昨年大先生から医療法人漆山医院を任されました。漆山昌伸先生は、下記の三つのホームドクターの条件を兼ね備えた先生です。
1.優れた知識と技術を持ち合わせている。
2.その知識と技術を用いて病気の状態を十分に把握し、患者にきちんと説明して不安を取り除いた上(インフォームドコンセプト)で、患者と共に疾患ととりくむ姿勢を持つ
3.設備や疾患の専門性などによる限界を見極めて、然るべき適切な病院を紹介できる(大きな病院との連携がとれている)

薬を処方して頂き、安心して帰ってきました。

宝飾品と所有する人々にもホームドクターのようにホームジュエラーが必要だと思います。
海外ブランド品を求めるのは良いのですが、修理やサイズ直しが出来なくて困っている方を見るたびに、販売する前にきちんと修理やサイズ直しの情報をお伝えすべきだと思っているのです。
ホームジュエラーは、宝石の知識は勿論、貴金属の特徴や加工技術にも精通していなければなりません。
私は、アメリカのGIAに行く前に沖縄の宝飾店で2年間宝石のいろはを教わりました。その時にその宝飾店の一番上手な細工職人の隣で6ヶ月宝飾品の加工を習いました。
修理やリフォームなどの依頼があったときに適切なアドバイスが出来るのは、その時の経験がものを言っていると思います。
一生、或いは代々所有するであろう宝飾品を大切にして欲しいと思うのです。

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「コンシェルジェ」をどう思いますか?


先月、ジェムプラネットの辻さんが取材に来られた時に『コンシェルジェをどう思いますか?』と聞かれました。ホテルにいるコンシェルジェだと思いましたので『こちらの希望を聞いて、的確なアドバイスや情報を提供してくれますよね。』と言いますと、『宝石店でもコンシェルジェをおくところがあるのですけれども、どう思いますか。』とたずねてきました。『私どもでは、社員一人一人が宝石のプロフェッショナルだと思っています。お客様のご要望をお聞きして、正しい情報をお伝えしてお買い物のお役に立つようなアドバイスが出来るように教育をしております。お客様には大変ご満足を戴いておりますので合えてコンシェルジェをおきません。』とおこたえしました。

インタージェムでは間違っても『今日お決め戴いたらこのお値段に致します。』と購買をあおるようなことは申しません。
見せかけのコンシェルジェなど価値判断の出来る常識のある方が見ればすぐ分ってしまうと思います。


会計事務所の新年会


昨年からお世話になっている会計事務所株式会社財務プランニングの新年会が18:00からあり出席してきました。

佐藤昇代表取締役(姓が同じでも親戚ではありません)の挨拶の中でいろいろお話を頂きましたが「・・・・人生には山あり谷ありというように仕事にも登り坂もあれば下り坂もありますが、もう一つ『まさか』と言う坂が有ります。現在はその『まさか』の時代です。・・・・・」と言う所がとても気になりました。

思いもよらない事が起こるとが『まさか』ですが、あらゆる事を想定して準備をしていれば最悪の『まさか』を避ける事が出来るのではないかと思います。

今日、東京の友達に「地震対策してる、箪笥や本棚を壁に留めている。」と聞いたら「何もしていない。」という返事、これだけ地震が騒がれているのに自分の事として考えられないのですね。

自然現象ばかりでなく、あらゆる事に通じるのではないでしょうか。


心地よい疲れ


昨日から降っていた雪が気になっていたのでしょうか、今朝5:30頃に目が覚めてしまいました。外が明るくなってきた6:30頃から電動除雪機を使って雪かきを始めましたが、湿って重たい雪に何度も雪の排除口がふさがってしまい往生し、労力と時間が倍かかりました。

13:00から、全国のタウン誌が集まっての会議が、紅陽グランドホテルで行なわれ、その時に『地元シニア誌に期待するもの』という演題で講演を依頼されていました。
普段から思っている「シニア=お年寄り」と言うくくりで考えて欲しくない事など言いたい放題言ってしまいました。約40分の講演後、質疑応答に20分。

雪かきと講演、どちらも疲れましたが心地よさが残りました。


宝石の情報開示Ⅱ


一昨日、鑑定書と一緒にダイヤモンド1.05カラットの入っているプラチナのペンダントを持ち込まれ、リングに作り替えたいとのご依頼で男性がお一人で御来店いただきました。
ダイヤモンドを顕微鏡で見ましたら、クリスタル・インクルージョン(結晶内包物)がありましたので、お客様にご確認いただいてお預かりいたしました。
鑑定書を見せて頂きましたら、クラリティ(ダイヤモンドの4Cを参照)がVS1と表記してありました。でも鑑定書にはプロット画(ダイヤモンドの内包物の種類と位置をダイヤモンドの正面図と背面図に示す)がありませんでしたから、お客様は顕微鏡を覗いてはじめてお持ちのダイヤモンドのクラリティの内容を知ったのだと思います。

日本の宝石鑑定機関で発行している鑑定書は、一部の鑑定機関を除いてダイヤモンドの写真は付いていますがプロット画はありません。写真では、そのダイヤモンドの内包物の種類や位置まではわかりません。
以前ある鑑定機関の方に『なぜ、プロット画を鑑定書に書かないのですか』とお聞きしましたら『メーカー、卸商の方から鑑定書に内包物が書かれあると小売店がダイヤモンドを売り難くなるからプロット画のない鑑定書を発行して欲しいとの要望だったのです。鑑定をする時は、プロットした下書きをしますからプロット画のある鑑定書の希望があれば発行出来るのですが、そういう依頼はほとんどありませんね。』という答えが返ってきました。

私がGIA(米国宝石学会)で学んだダイヤモンドの鑑定は、プロットをしてクラリティを決めておりました。GIAやAGSL(American Gem Society Laboratories)のダイヤモンド・グレーディング・レポート(ダイヤモンド鑑定書)には、必ずプロット画があります。インタージェムでも1990年頃まで自店でプロット画のある鑑定書を発行しておりました。しかし私が40歳になった1989年頃から遠視(老眼)の兆候が出始めたので、鑑定書の発行をやめました。最初大手の鑑別機関C社にお願いしたのですが、鑑定書にGIA G.G.のダブルチェック署名と、プロット画が無いので、AGTに変えてGIA G.G.のダブルチェック署名と、プロット画のある鑑定書をお付けしております。

ダイヤモンドは、二つと同じ物がありません。鑑定書のプロット画によって顕微鏡でダイヤモンドの内包物の種類と位置を確認する事でその鑑定書との同一性がはかれます。しかしプロット画が無いということは、鑑定書とダイヤモンドが同一で無いかもしれないと、お客様に不安を抱かせてしまうのではないでしょうか。

インタージェムのポリシーは、宝石の情報開示でも述べておりますが、正しい情報をお客様にお伝えする義務と責任があると思っております。

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大人の少年誌「ラピタ」


1月6日、東京に会議で行った帰り東京駅の本屋で、ラピタを手にとってパラパラめくっていたら、「カリフォルニア・ワインの時刻表」という記事が載っていたので買って新幹線の中で読んできました。
―ナパからセント・ヘレナまでの21マイルを往復しながらワインと料理を楽しむワイン・トレイン。列車は、・・・・。―   
ゆったりとした時の流れ、いいなぁ~、行って乗ってみたいなぁ~、計画を立てよぅ~と。

「ラピタ」は下記のような但し書きがContents のページに書いてあります。
【おことわり】この雑誌は、40歳以下の読者を想定しておりません。ゆえに、しばしば若者には意味不明な言葉や、見たこともないモノが登場します。とくに説明などしませんので、そのつもりでお読みください。

これだけ強気に読者の的を絞り込んで作っていますから、50’S~60’Sの事がしばしば掲載されていて、時々買ってしまいます。
昭和レトロという言葉もあります。私のようなオーバー50を対象にビジネスが成り立つ時代なのでしょうね。

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